KOA株式会社の開発生産棟「さくらウイング」です。研究開発と生産の機能を一棟にまとめ、それぞれの機能に対応する建物として計画しました。建築基準法の1.25倍の耐力を持たせた構造などの災害への備えと、屋上の太陽光発電や高断熱化などの環境への配慮を、1つの建物で両立しています。






開発と生産を一棟にまとめ、災害に強く環境に配慮した拠点をつくる
1. 計画の考え方
研究開発と生産の機能を、一棟に集約する計画です。それぞれの機能に対応する建物とし、研究開発の部門と生産の部門を動線でつなぐことで、業務の効率と部門どうしの連携を高めています。
2. 災害に備える設計
建築基準法の1.25倍の耐力。 構造に、建築基準法が求める耐力の1.25倍を持たせています。
天井の落下を防ぐ。 軽量天井と耐震天井を採用しました。
停電への備え。 蓄電池を採用しています。
開けられる窓。 クリーンルーム以外の多くの部屋に、避難と換気に役立つ、開けられる窓を設けました。
3. 安全を確かめて、建設費を抑える
避難安全検証法(避難にかかる時間を計算で確かめる方法)で建物の安全性を確認し、排煙設備を省略しました。安全性を確かめたうえで設備を減らすことで、建設費を大きく抑えています。
4. 環境への配慮
屋上には、最大発電能力300kWの太陽光パネルを載せています。屋根と外壁は高断熱としました。
空調には床下空調を採用し、働く方の快適さを高めています。内装には、国産・県産の木材や珪藻土などの自然素材を使いました。
5. 完成後
2024年8月に完成しました。
2025年3月には完成見学会を開き、2日間で8社20名の方にご参加いただきました。
6. 同じ課題をお持ちの方へ
開発と生産の拠点を一棟にまとめることを検討される場合、配置や階の構成を決める前に、災害への備えと省エネの目標を一緒にご相談ください。
構造の耐力や避難の計画は、建設費にも直接かかわります。計画の早い段階で整理することで、安全とコストを両立しやすくなります。