工場を一度に全部建てると、大きな資金が一度に必要になります。かといって、そのとき足りない分だけを建て足していくと、何年かあとに、建物どうしの動線がうまくつながらないことがあります。
城取設計では、10年、20年先の使い方まで見据えて全体を計画し、資金計画に合わせて1期・2期・3期と分けて建てる設計もお引き受けしています。
何期かに分けて建てると、何がよいか
- 資金を一度に用意しなくてよい。 会社の状況に合わせて、次の期の時期を決められます
- 各期の完成時点で、工場として使える。 1期の工場だけでも、生産が回るように計画します
- 後の工事での手戻りを抑えられる。 最終形から逆算して1期を決めるので、後の期の建物の位置・法的な条件・工事の動線を、1期の段階で確保できます
1期だけを最適に設計すると、2期工事のときに建物が置けない、工事車両が入れない、法的な条件に合わせるための改修が要る、といった手戻りが起きることがあります。
実例 ハーモ 伊那インター工場(3か所の工場を、3期に分けて1か所へ)

本社工場・箕輪工場・伊那工場の3か所を、新たに取得した敷地1か所へ、3期に分けて集約する計画です。1期工場は2025年11月に竣工し、2期・3期の工場はこれからの計画です。
段階的に建てるため、配置計画には2つの前提条件を設けました。
- 各期の完成時点でも、工場として機能が完結すること
- 先に完成した工場の操業への影響を抑えながら、次の工事を行えること
配置計画を3案比べ、各工場の連携、車両の動線、トラックヤード、2期・3期工事への影響を見て、採用案を決めました。3期の工場が完成した時点で法的な条件に合うよう、1期工場の段階から必要な措置をしています。2期・3期の増築に対応できる構造とし、設備の計画にも余裕を持たせました。
「決め手は、将来の各期工事の際にも、既存工場への影響が少ないことでした。」(担当 酒井 優)
今は建てない部分にも、備えておけること
城取設計の実績では、将来の余地を3つの形で残しています。
- 敷地に増設の余地を残す。 伊東電機工作所では、現在の生産エリアの2倍を増設できる計画にしています。増設すると、生産エリアは合計で現在の3倍になります。
- 後の工事に備えた構造と設備にしておく。 ハーモでは、2期・3期の増築に対応できる構造計画とし、設備計画にも余裕を持たせました。
- 建物の中に余地をとる。 コシブ精密では敷地に増築用の空きが取れなかったため、将来見込まれる従業員の増加と生産のためのスペースを、建物の中に確保しました。
重い機械やクレーンを、後から入れる予定があるなら
将来、重い機械やクレーンを入れる予定があるなら、最初の設計のときにお知らせください。床・梁・基礎の強さや、クレーンの支え方を、社内の構造設計士が計画の初めから検討します。
| 将来の予定 | 構造設計で検討すること |
|---|---|
| 重い機械を置きたい | 床・梁・基礎にかかる重さと、補強が要るか |
| クレーンを足したい | 重さ・支え方・今の構造への影響 |
| 将来、増築したい | 増築する方向・つなぎ目・構造上の制約 |
最初にご相談いただきたいこと
1期の設計に入る前に、想定している最終形までの全体の配置をご相談ください。最終形がまだ決まっていなくても、敷地と、この先の生産計画のおおまかな見通しを伺えれば、何期に分けられるかからお話しします。
建設会社を決める前に、ご相談ください。
まだ図面も予算もお決まりでない段階で構いません。
敷地、いまの困りごと、いつ頃までに。この3つを伺えれば、考えられる選択肢と、次に決めることをお話しします。
- 建設会社を決める前の段階からお受けします
- オンラインでのご相談も承ります
- 初回のご相談は無料です(調査・診断などは有料です)
- 計画から完成まで、担当設計士が継続してサポートします