【いつまで続く？】建築資材高騰 原因とコストを抑えるポイント
建築資材の高騰が止まりません。
工場建設をお考えの皆様にとっても、資材の高騰はダイレクトに建設費へと上乗せされるので重要な話題だと思います。
今回の記事では以下の3点を解説します。
・資材高騰の現状
・資材高騰の原因
・この高騰はいつまで続く？
最後に工場建設の費用を抑えるポイントも
お伝えしますのでぜひ最後までお読みください。
資材高騰の現状
出典：国土交通省「建設工事費デフレーター」
コチラのグラフは2015年の建設工事費の価格を「100」とした場合の建設工事費価格の上昇を表しています。建築資材の高騰を直接表しているわけではありませんが、建築資材の価格に連動して工事費も値動きするので参考になると思います。
建築資材の価格は下がることを知らず、上昇し続けています。
資材高騰の原因
建築資材の高騰は様々な要因ば複雑に絡み合っていますが
主な原因は以下の3つとなります。
・ウッドショック
・アイアンショック
・情勢不安・円安による輸入費の高騰
それぞれ解説していきましょう。
ウッドショック
建築資材高騰の大きな原因の1つにウッドショックがあります。
ここ数年で急激に木材の需要が拡大したために価格が跳ね上がりました。
需要が拡大した理由は「アメリカ・中国」を中心とした住宅需要の増加です。
2019年より感染が急激に拡大した新型コロナウイルスを避けようと
アメリカと中国では郊外に住宅を建てようとした人が急増しました。
さらに需要が拡大しているにもかかわらず、近年の異常気象である
森林火災や竜巻などの自然災害により多くの木が失われてしまいました。
このように急激な需要拡大と木材の不足がウッドショックの原因です。
アイアンショック
木材と同じく鉄価格もここ数年で急激に需要が拡大したために価格が跳ね上がりました。
中国やインドをはじめとした新興国の巨大市場において、急激に経済が発展し
ビルや商業施設の需要が高まっています。そのため、鉄の需要が高まりました。
また、ウッドショックと同様に新型コロナウイルスが原因でアメリカと中国を中心に郊外での住宅需要が
高まり、その資材である鉄の価格も高騰する結果となりました。
さらには、SDGｓをはじめとして近年高まる環境保護への取り組みとして
鉄鋼の生産に対して制約が設けられるようになりました。排気ガス等の排出量規制に
伴い鉄鋼の生産量が減ってしまっているのです。
このように需要の急速な拡大や生産量の低下がアイアンショックの原因です。
情勢不安・円安による輸入費の高騰
ウッドショックやアイアンショックとも関連しますが、日本は基本的に
建築資材は輸入を頼りにしています。したがって輸入費の高騰は基本的に
資材の価格高騰へと直結します。
紛争や気候変動により世界の経済・貿易体制は混乱し
輸入費が高騰する結果となりました。
また、円安も大きく関連しています。
新型コロナウイルスが落ち着いたかと思いきや
円安が進行し、同じものを輸入するにもより多くの円が必要となります。
結果として単純に輸入費が高騰しました。
これらの、輸入費の高騰は基本的に資材の価格高騰へと直結するため
建築資材高騰の大きな原因となっています。
この高騰はいつまで続く？
建築資材の高騰には、上記で説明した以外にも多くの要因が複雑に絡み合っています。
そのため、いつまで続くのかを予測することは非常に困難で断言することはできません。
また、今後もSDGｓなどの地球環境保護の流れは活発になることが予想できるため
鉄をはじめとした建築資材の価格は下がる可能性は低いです。
つまり、残念ですが建築資材の高騰が終わることはないと予測できます。
仮に円安などの進行が穏やかになったとしても、急激に木材や鉄の供給が増えることは
ありませんので、コストをいかに抑えるのかを検討することが重要となります。
建築資材高騰への対策
工場を建築したいけれども建築資材の価格高騰で
そもそも建築するか迷われている方も多いかと思います。
建築資材が高騰しているからこそ、資材以外の工程でコストを抑えましょう！
大事なポイントは以下の2つです。
・工場建設の適切な価格かどうかを判断する
・工場を建てるなら建設業者ではなく設計事務所に依頼する
1つの建設業者の話だけでなく、複数の業者から見積もりを取りましょう。
本当に適切な価格を提示されているのか比較検討することができます。
また、建設業者に工場建設を依頼するのは設計から施工まで一括でスピーディーに行われるというメリットがあります。
一方で、その分価格が上乗せされている可能性も高いです。
そのため、設計は専門の事務所に依頼することをおすすめします。
工場の設計から、各種サポート。何より適切な建設業者を選定することが可能です。
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